ひなたぼっこばなし 第27話 「 ひろわなくっちゃ」

落ち葉リース
しば犬の赤茶色とおちば色はよくにあいます。

 東京では、12月になって、やっと紅葉(こうよう)を見ることができました。きれいに紅葉するには、次のような条件(じょうけん)がひつようだそうです。 @よく日があたる。A空気がきれい。 B夜の急な冷えこみ。
C気温が8度以下になる。 Dほどよいしめりけ。 空気がよごれて、あたたかくなっている都会では、紅葉してもあまりきれいではないそうです。

  と本には書いてあったけれど、いつも、しば犬まると散歩する遊歩道(ゆうほどう)には、赤くそまったサクラの葉がじめんをおおっていてとってもきれい。雨あがりで少しぬれていたりすると、おもわず足をとめてしまうほどのうつくしさです。散歩をするたびに、赤や黄、茶の葉っぱをひろってきて、へやのあちこちにかざっています。アケビのつるがあったので、丸く輪にして落ち葉をさしてみました。葉っぱがだんだん、かわいてきて、色や形がかわっていくのを見るのが、また楽しみです。

 さて、日曜日に、私と夫は、めずらしく早起きして、外苑(がいえん)のいちょう並木を見にいってきました。まるもいっしょです。7時だというのに、すでに人がいっぱい。びっくりしながらも、さっそく、歩きはじめてみたら・・うっ、くさい。これは、ぎんなんのにおいだ。ひろわなくっちゃ。ほかの人たちは、写真をとったり、おしゃべりしていたりして、ぎんなんは、どうでもいいみたいです。私と夫は、木の根元にはいつくばるようにして、がつがつとぎんなんひろいにはげみました。

外苑イチョウ並木 外苑イチョウ並木

ろうそくのほのおみたいで、とてもきれい。

根がいたむので立ち入りきんしのところに、
ぎんなんが、 いっぱいおちてました。

外苑イチョウ並木 外苑イチョウ並木

このいちょうが、おかあさん。

いっぱい、ひろったぞ!

 私たちはぎんなんをいっぱいひろって、家にもってかえりました。さっそく、水でよく洗って、まわりの皮をとります。この皮が、くさい!それにヌメヌメしていて、あぶらっぽいかんじ。でも、がんばって、何度もゆすいで、ほして、あとはかわくのをまつだけです。やれやれ。160個ぐらいはあるかしら。かわくと、白くなるんですって。食べるのが、楽しみです。

外苑イチョウ並木 外苑イチョウ並木

すごいにおいなので、外の水道で洗いました。

ぬめぬめの皮はなんのためについてるのかな。

外苑イチョウ並木 外苑イチョウ並木

洗いおわり。やったー!

ぎんなんをほしています。
白くなるまで、がまん、がまん。

 しかし、いちょうの実なのに、なぜ、いちょうっていわないで、ぎんなんというのでしょう。ふしぎですね。りんごの実はりんご、くるみの実はくるみなのに。

  おちばも、ぎんなんも、秋のおわり、冬のはじまりにしかひろえない自然からのおくりものです。やっぱり、ひろわなくっちゃね。